産地だからか分からないが、夏はピーマンが手元に多くある。
炒め物や和え物に少しずつ混ぜても、大して減らない。さあ、どうしようか。
ピーマンを主役に据えて、無理なく大量消費できる料理がいい。
ピーマン味噌やジャムよりも、もっと簡単につくれて、もっとたくさん食べられるもの。
昔ながらの定番だと「ピーマンの煮物(または炊いたん・含め煮・煮浸し・昔煮など)」だろうか。 醤油、酒、みりんやだしの和の基本味。
comedieがおすすめするのは、「ペペロンチーノ」。
ペペロンチーノと聞くとパスタ料理を思い浮かべる人も多いかもしれないけれど、ここで言うのは居酒屋で見かける「枝豆のペペロンチーノ」的なネーミングのイメージ。 だからパスタではなく、ピーマンだけ。
ちなみに、一般的にパスタのペペロンチーノは「アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ(Aglio, olio e peperoncino)」と呼ばれる。 イタリア語で、アーリオ(aglio)はにんにく、オーリオ(olio)はオリーブオイル、ペペロンチーノ(peperoncino)は唐辛子を意味する。
ピーマンのペペロンチーノを考えたのは野菜の「植物学的な分類(科)」にちょっとハマっていた時期で、 同じナス科のピーマンと唐辛子の組み合わせは相性が良いんじゃないかと思って試したらすごくおいしかった。

それ以来comedieの夏~秋の定番料理の一つになっているので、食べたことがある人もいるかもしれない。
「つくりかた教えて!」と言ってもらうことも多く、自分でもけっこう気に入っている。
というわけで「ピーマンのペペロンチーノ」という料理名なんだけれど、実際にランチやお弁当で提供するときには辛いのが苦手な人もいるので唐辛子はかなり控えめにすることも多い。 いっそ「ピーマンのにんにく炒め」に名前を変えようかと悩みつつ、まだそのままにしている。
唐辛子の香ばしい香りと旨味はありつつ、辛すぎないというバランスが理想。
短時間で簡単につくれて、箸が自然に進む。 ピーマンが“たくさんあってもう飽きた”から、“もっと食べたい”になると良い。
参考までに、ピーマンをアーリオ・オーリオ風や似た調理で使った海外の料理を調べてみると、似ているのは以下の2つ。
- Peperoni in padella(イタリア):にんにくとオリーブオイルでじっくり蒸し炒め、ピーマンの甘みを引き出す副菜。
- Pimientos de Padrón(スペイン):小型の青唐辛子を強火で数分揚げ焼きし、塩だけで仕上げるタパス。
素材+塩やにんにく、オリーブオイルの素朴さが軸になる料理は、どんな素材でも引き立てるということだ。
材料/レシピ
- ピーマン :200g
- にんにく:1~2かけ
- 塩:2g程度
- オリーブオイル:適量(思っているより多めに)
- 唐辛子:1本
つくりかた
- ピーマンはぶつ切り。ドーナツ状でも良いし、縦半分に切ってからさらに何等分かに切り分けても良い。好きな形で
- にんにくの切り方もお好みで。簡単なのは包丁の腹で潰す方法
- 唐辛子は手でちぎるか、包丁やはさみでカットしておく
- フライパンにオリーブオイルとにんにくを加えてゆっくり加熱していく
- 途中で唐辛子を加え、にんにくがほんのり色づいてきたらピーマンも加える
- 塩を振って全体になじませる
- すこしだけ水(お湯)を加え、ピーマンが出来上がる前ににんにくが焦げるのを防ぐ(場合によっては蓋をしても良い)
- 好みの頃合いで火を止めて完成
ポイント
- ピーマンのへたや種を取る必要はない。食感のアクセントになるのでそのまま使うことをおすすめするが、苦手な場合は取り除いてもOK
- ピーマンをカットするサイズと火を入れる時間の長さで仕上がりの印象が変わる。大きめでさっと炒めなら油を纏いつるっとしたところと焼きめのついたところが不均一になりフレッシュ感と香ばしさを楽しめる。小さめカットでしっかり火を入れると全体的にクタッとじゅわっとする。面倒ならいっそ切らなくても良い。
- にんにくは細かくみじん切りにすれば強く出るし、1片のままや潰しただけの状態だとふわっと香る程度になる。細かくしない場合は特にゆっくり加熱が必要
- 唐辛子も細かくすれば辛さが増すし、逆に切らなければ旨味と香り重視で辛さは抑えられる
- にんにくが焦げやすいのでフライパンは常温の状態からスタート
アレンジ

アレンジと言うか、「ピーマンを適当にカットして炒めて味をつける」という形をフォーマットとして捉えると色々展開できて幅が広がる。
- 醤油、みりん、酒できんぴら風:お弁当のおかずやピーマン丼にするとおいしい!ごまを振っても◯
- 唐辛子の代わりに黒こしょう(ホールと粗挽きを混ぜる)を使う:香ばしさが段違いの大人味でお酒によく合う
- 唐辛子抜きでにんにく炒め:にんにく多めでゆっくり火を通すと甘さが引き立つ。子ども向けにしたいときなど
- にんにく、アンチョビ、ケッパー:地中海風。粒マスタードも良い
- カレー粉:ドライカレー風。レーズンやナッツを加えるのも良い
熟した赤ピーマンを混ぜてもおいしいし、万願寺とうがらしでつくってもおいしい。




